シンガポールEntrePass 2026完全ガイド|起業家ビザの取り方・更新条件

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結論から言うと、シンガポールで起業して住みたいならEntrePassが最適解です。EPと違って給与要件はゼロ。代わりに「ベンチャー資金調達」「知的財産」「アクセラレータ参加」「政府機関のサポート」のいずれかで、ビジネスの将来性を証明します。

シンガポールはASEAN最大のスタートアップハブで、Sequoia・Y Combinator・SGInnovate などのアクセラレータも進出済み。Wise・Carousell・Grab といった有名スタートアップを生み出した土壌があります。私自身もシンガポールで起業した友人を何人か見ていて、「EntrePass のおかげで日本では考えられないスピードで動けた」と聞きます。

ここからは、EntrePass の4つの資格カテゴリ、必要書類、更新条件、Tech.Pass/ONE Passとの違いまでまとめます。

目次

EntrePass の4つの資格カテゴリ|どれかに当てはまればOK

EntrePass は4つの資格カテゴリのいずれか1つを満たせば申請できます。複数満たす必要はありません。

① Entrepreneur(起業家)

過去に他社で大きな起業実績があるか、現在シンガポール会社でVC等から資金調達を受けている人が対象。具体的には:

  • シンガポール会社が過去半年以内にS$100,000以上の資金調達を完了している
  • もしくは申請者本人が政府認定アクセラレータ(SGInnovate、Block71、JTC LaunchPad など)に参加中
  • もしくは申請者本人が過去に上場企業の創業者だった、または同等の実績

② Innovator(革新者)

知的財産(IP)か、研究機関との共同研究を持つ人。

  • シンガポールIPOS(特許庁)か他主要国の特許庁に登録された特許・商標を持つ
  • シンガポールの大学・A*STAR等政府研究機関と共同研究契約を結んでいる
  • 申請者の専門分野での研究実績(論文、表彰歴)

③ Investor(投資家)

過去にスタートアップ投資の実績がある投資家。

  • 過去に複数スタートアップへ投資した実績
  • シンガポール会社の取締役またはアドバイザーとして参画
  • VC・PEファンドの運営者としての経験

④ アクセラレータ・政府サポート系

シンガポール政府認定のスタートアップ支援プログラムに参加することで資格を得るルート。

  • SGInnovate Founders Programme
  • Block71 アクセラレータ
  • JTC LaunchPad テナント
  • Antler、Entrepreneur First などのVC型アクセラレータ

EntrePass の有効期限と更新サイクル

  • 初回発行: 1年
  • 1回目更新: さらに1年(合計2年)
  • 2回目以降の更新: 各2年

更新時には事業実績(マイルストーン)の達成が問われます。たとえば:

  • 1回目更新:従業員雇用、売上、追加資金調達などの一定基準
  • 2回目以降:年間総支出S$100,000以上、ローカル雇用3人以上、など

つまりEntrePass は「とりあえず取れる」が、事業を実際に育てないと更新で落とされる仕組みです。会社が動かないままだと2年で出国することになります。

EntrePass 申請の流れ|会社設立から発行まで

  1. シンガポールでPrivate Limited Company(Pte. Ltd.)を設立(ACRA登録、最低資本金 S$1)
  2. 申請者本人が30%以上の株式を保有することが必要
  3. 事業計画書(Business Plan)作成 — 30ページ程度の英文
  4. 資金調達証明(VC/エンジェル投資家の契約書、銀行残高証明など)
  5. MOM EP Online から申請(申請料 S$105
  6. 審査期間 8週間〜3ヶ月(事業計画の精査が入るため長め)
  7. 承認後 IPA letter 発行 → SG入国 → ICAでカード発行(S$225)

会社設立は ACRA 公式の Bizfile+ ポータルでオンライン完結します。1日で会社が作れますが、Resident Director(シンガポール居住の取締役)を1人立てる必要があるので、現地のCorporate Service Provider(年S$2,000〜程度)を使うのが一般的です。

正直に言うと、EntrePass は「取れた後が本番」のビザです。私の周りでも、初年度は順調でも更新時に事業マイルストーンを満たせず帰国した方を何人か見ています。事業計画書だけ立派でも、実態が伴わないと2年で出国することになるので、申請前に「この事業を本気で続ける覚悟があるか」を自問するのが先かもしれません。

必要書類リスト

  • パスポート(残存6ヶ月以上)
  • 履歴書(英文)
  • 事業計画書(30ページ程度):マーケット分析、競合、収益モデル、3年計画、必要資金
  • 会社のACRA Bizfile(株主・役員情報)
  • 資金調達証明(VC契約・銀行残高)
  • 知的財産証明(特許・商標、該当する場合)
  • 過去の起業実績証明(履歴書・レター)
  • シンガポールの居住地証明

事業計画書はEntrePass審査の最重要書類です。「シンガポールでこの事業を運営する必要性」「ローカル雇用の創出」「政府の戦略的セクター(Tech・FinTech・Bio・GreenTech・MedTech)との適合性」をしっかり書き込むのがポイント。

EntrePass vs Tech.Pass vs ONE Pass|どれを選ぶ?

パス給与要件主な対象有効期間家族呼寄
EntrePassなし起業家・投資家・革新者1+1+2年○ DP/LTVP
Tech.Pass過去S$22,500/月テック幹部・専門家2+2年○ DP/LTVP
ONE PassS$30,000/月最上位人材5年○ DP/LTVP

選び方の目安:

  • これから起業する+資金調達できる: EntrePass
  • すでに高給テック幹部経験あり: Tech.Pass(複数雇用主・経済活動可)
  • 過去にS$30,000以上稼いだ実績あり: ONE Pass(5年・最強の自由度)

よくある質問(FAQ)

Q1. 個人事業主・SoleProprietor でも EntrePass 取れる?

取れません。EntrePass はPrivate Limited Company(Pte. Ltd.)の株主・取締役であることが前提です。Sole Proprietor や Partnership は対象外。シンガポール会社設立は1日で完了するので、申請前に必ずPte.Ltd.化しておきましょう。

Q2. 自己資金だけで起業しても EntrePass 取れる?

難しいです。自己資金(Bootstrap)だけだと「Entrepreneur」カテゴリのS$100,000資金調達要件は満たせず、「Innovator」「Investor」「Accelerator」のいずれかのルートに該当する必要があります。最も現実的なのは政府認定アクセラレータに参加することです。

Q3. EntrePass 保持中の家族は呼べる?

呼べます。EntrePass holder で月給S$6,000以上を自分の会社から受け取っていれば、配偶者・21歳未満の子をDP(Dependant Pass)で呼び寄せられます。月給S$12,000以上で親もLTVPで呼べます。詳しくはDP/LTVP完全ガイドをご覧ください。

Q4. EntrePass の事業計画書は誰が書くべき?

申請者本人が書くのが基本ですが、英語が苦手なら現地のビジネスコンサルタント(弁護士事務所・会計事務所のCorporate Service部門)の添削サポートを使うのが一般的。費用はS$2,000〜S$5,000程度。「EntrePass取得を保証します」と言う代行業者は詐欺の可能性があるので、Law Society登録の正規法律事務所のみ使ってください。

Q5. EntrePass からPRに切り替えできる?

できます。EntrePass で2〜3年事業を運営し、ローカル雇用・売上実績ができていれば、PR申請が現実的になります。事業の収益性・雇用創出が高評価対象です。PR申請ガイドもあわせて参照してください。

まとめ|起業家にとってのシンガポール最強ルート

  • 給与要件なしの起業家向けパス
  • 4カテゴリ(Entrepreneur / Innovator / Investor / Accelerator)のいずれかでOK
  • 初回1年→1年→2年→2年…のマイルストーン更新サイクル
  • 会社はPte.Ltd.必須、申請者30%以上株式保有
  • 事業計画書が審査の鍵
  • 家族(配偶者・子・親)も同時に呼び寄せ可能

シンガポールはアジアで最も起業家フレンドリーな国の1つで、税制・規制・物流・人材すべてにおいてスタートアップに有利です。資金調達のあてがあれば、EntrePassは日本からシンガポールへの起業移住で最も現実的な選択肢になります。シンガポールビザ全体の比較はシンガポールのビザ種類を徹底比較でまとめています。

※本記事は2026年4月時点のMOM公式情報を元に作成しています。最新の要件はMOM公式EntrePassページでご確認ください。本記事は法律相談・税務相談を提供するものではありません。

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この記事を書いた人

シンガポール在住の外資系OL。移住のリアルを現地から発信しています。

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