シンガポールの子どもの学校選び完全ガイド【幼稚園〜高校・費用比較】

シンガポールの子どもの学校選び完全ガイド【幼稚園〜高校・費用比較】

結論から言うと、シンガポールの学校選びは「将来どこで進学させたいか」と「年間の教育費予算」の2つで大きく方向性が決まります。幼稚園からインターナショナルスクールの高校まで、選択肢がとにかく多いので、まずは全体像を把握することが大切です。

私自身は子どもはいませんが、同僚には子育て中の方が多く、学校選びの相談を受けることがよくあります。移住してから気づいたのは、シンガポールは教育制度が日本とまったく違うこと。年齢の区切りも学費の幅も桁違いです。

目次

学校の種類と全体像

シンガポールで日本人家族が選べる学校を大きく分類すると、以下の5タイプになります。

タイプ 対象年齢 授業言語 年間学費目安 こんな家族向け
日系幼稚園・プリスクール 1.5〜6歳 日本語+英語 S$12,000〜24,000 日本語環境を維持したい
ローカル幼稚園(MOE/PCF等) 4〜6歳 英語+母語 S$1,920〜14,000 費用を抑えたい・ローカルに溶け込みたい
日本人学校 6〜15歳(小・中) 日本語 S$9,000〜12,000 日本への帰国を予定している
インターナショナルスクール 3〜18歳 英語(学校による) S$20,000〜58,000 英語環境・国際教育を重視
ローカル校(政府系) 6〜18歳 英語+母語 S$9,000〜19,000 シンガポールに長期定住予定

正直に言うと、学費だけ見るとローカル校が圧倒的に安いですが、外国人がローカル校に入るにはAEIS試験に合格する必要があり、ハードルは高めです。多くの日本人家族は日本人学校かインターナショナルスクールを選んでいます。

シンガポールの年齢区分(日本との違い)

シンガポールの学年は1月始まり(日本は4月始まり)で、年齢の区切りも異なります。お子さんの生まれ月によっては、日本の学年とずれることがあるので注意が必要です。

レベル シンガポールの年齢 日本の対応
Nursery(N1/N2) 2〜4歳 保育園・幼稚園年少前
Kindergarten 1(K1) 5歳 幼稚園年中
Kindergarten 2(K2) 6歳 幼稚園年長
Primary 1〜6 7〜12歳 小学1〜6年
Secondary 1〜4/5 13〜16/17歳 中学〜高校1年
JC / IB Diploma 17〜18歳 高校2〜3年

幼稚園・プリスクール(0〜6歳)

シンガポールでは「幼稚園」と「プリスクール」はほぼ同義で使われています。大きく分けると日系園・ローカル園・インター系園の3種類があります。

日系幼稚園・プリスクール

日本語環境で保育してもらえるのが最大のメリットです。日本の幼稚園に近い雰囲気で、行事も日本式(運動会、お遊戯会など)。英語との二言語教育を取り入れている園も多いです。

主な日系園としては以下があります。

月謝はS$1,000〜2,000程度が目安ですが、園やコースによってかなり差があります。⚠️ 要確認: 各園の最新月謝は公式サイトまたは直接問い合わせで確認してください。

MOEキンダーガーテン(政府系)

MOE(教育省)が運営する幼稚園で、K1・K2(5〜6歳)が対象です。シンガポール国民はS$160/月と格安ですが、外国人の子どもは入園できません。MOEキンダーガーテンはシンガポール国民とPR(永住権保持者)のみが対象で、DP保持者を含む外国人は登録資格がありません。

PCF Sparkletots・NTUC My First Skool(ローカル系大手)

PCF Sparkletotsは国内380以上の拠点を持つ最大手チェーンです。外国人も入園可能ですが、優先順位はシンガポール国民→PR→外国人の順で、ウェイトリストが長くなりがちです。さらに外国人は政府補助の対象外で、月謝はS$1,177程度(フルデイ保育、国民の2〜3倍)になります。空きがあるセンターを探す必要があるので、早めの問い合わせが重要です。

インター系プリスクール

英語環境でしっかり教育したい場合は、インターナショナルスクール附属のプリスクールという選択肢もあります。ただし学費はかなり高額で、年間S$20,000〜40,000程度かかります。将来そのままインターの小学部に進めるメリットがあります。

日本人学校(小学部・中学部)

シンガポール日本人学校(The Japanese School Singapore)は、小学部がクレメンティ校とチャンギ校の2校、中学部がウェストコースト校の1校です。日本の学習指導要領に準拠したカリキュラムで、帰国後も日本の公立校にスムーズに戻れます。

周りの駐在員家族を見ていると、「数年で日本に帰る予定」という方はほぼ全員が日本人学校を選んでいます。

日本人学校の学費(2025-2026年度)

費用項目 金額
入学金(JA法人会員企業) S$1,090
入学金(非会員) S$3,924
年間授業料(小学部) S$8,960
年間授業料(中学部) S$9,875
スクールバス(月額) S$305.20
バス入会金 S$10.90 + デポジットS$100

正直に言うと、インターと比べると学費は3分の1〜5分の1程度で済みます。駐在員の場合は会社がJA法人会員であることが多く、入学金もS$1,090で済むケースが大半です。ローカル採用の方は個人寄付金(S$3,000+GST)が別途かかることがあるので確認しましょう。

ただし、日本人学校は小学校と中学校のみで高校課程がありません。中学卒業後は日本に帰国して受験するか、シンガポール内のインターに転校するか、早稲田渋谷シンガポール校に進学するかの選択になります。

インターナショナルスクール(主要校の費用比較)

シンガポールにはインターナショナルスクールが50校以上あります。カリキュラムもIB(国際バカロレア)、英国式、米国式、カナダ式などさまざまです。日本人家族に人気のある主要校の学費を比較しました。

学校名 カリキュラム 幼稚園(年額) 小学校(年額) 中・高校(年額)
UWCSEA IB S$47,000 S$48,600 S$55,000〜57,800
Tanglin Trust 英国式+IB S$30,000〜 S$38,000〜48,000 S$42,000〜55,000
SAS(米国式) 米国式+AP S$33,000〜 S$40,000〜48,000 ⚠️ 要確認: S$48,000〜
Canadian International IB S$20,000〜 S$28,000〜38,000 S$38,000〜51,500
Australian International IB+豪州式 S$20,000〜 S$29,800〜42,400 S$42,400〜51,600
Stamford American IB+米国式 S$20,400〜 S$34,000〜38,000 S$40,000〜54,200

⚠️ 要確認: 上記は2025-2026年度の概算です。各校の公式サイトで最新の学費を必ず確認してください。学費以外にも出願料(S$500〜900)、入学金(S$3,000〜5,000)、施設費、EAL(英語追加支援)費用などが別途かかります。

トップ校のUWCSEAやTanglin Trustは年間400万〜500万円以上。会社負担がない場合、家計への影響は大きいです。一方、Canadian InternationalやStamford Americanは幼稚園S$20,000台からと比較的手が届きやすいです。

ローカル校(政府系学校)

シンガポールのローカル校(Government / Government-Aided School)は教育水準が世界的に高く評価されています。ただし、外国人が入学するにはAEIS(Admissions Exercise for International Students)試験に合格する必要があります。

AEIS試験は英語と数学の2科目で、毎年9〜10月に実施。2022年からは小学校受験者にCEQ(Cambridge English Qualification)スコア提出も必須です。合格しても学校は選べず、空きのある学校に配属されます。

小学1年(P1)の場合はP1 Registration ExerciseのPhase 3(最終段階)で申し込みますが、国民・PRの配置後の残席のみで、学校を選ぶことはできません。

ローカル校の外国人学費(2026年・月額)

レベル ASEAN国籍(月額) 非ASEAN国籍(月額)
Primary(小学校) ⚠️ 要確認: 約S$560〜 ⚠️ 要確認: 約S$850〜
Secondary(中学校) ⚠️ 要確認: 約S$800〜 ⚠️ 要確認: 約S$1,450〜

日本人は非ASEAN枠で月額の学費は高めです。それでもインターと比べれば格安ですが、AEIS合格のハードルと学校を選べない点を考えると、最初からローカル校を狙うのはリスクがあります。

費用総まとめ比較表

学校タイプ別の年間費用をまとめました。お子さん1人あたりの目安です。

学校タイプ 幼稚園(年額) 小学校(年額) 中学〜高校(年額)
日系幼稚園 S$12,000〜24,000
ローカル幼稚園(外国人) S$6,000〜14,000
日本人学校 S$8,960 S$9,875(中学のみ)
インター(中価格帯) S$20,000〜30,000 S$28,000〜42,000 S$38,000〜52,000
インター(高価格帯) S$35,000〜47,000 S$40,000〜49,000 S$50,000〜58,000
ローカル校(非ASEAN) S$10,000〜12,000 S$17,000〜19,000

インターの高価格帯だと、幼稚園から高校卒業まで13年間でS$600,000以上(約6,500万円以上)になることも。学費は家族の生活設計に直結するので、移住前にしっかりシミュレーションしておきましょう。

DP保持者の子どもの通学について

EP(Employment Pass)やSパスの配偶者・子どもに発行されるDP(Dependant’s Pass)を持っている場合、インターナショナルスクールや私立校にはDPのまま通学できます。別途Student Passを取得する必要はありません。

ただし、ローカル校(政府系学校)に通う場合はStudent Passの取得が必要になります。AEIS試験に合格して入学が決まった後に、ICA(移民局)を通じて申請する流れです。

学校選び5つのポイント

1. 滞在予定期間を考える

3〜5年で帰国予定なら日本人学校が無難です。長期定住や永住なら、インターやローカル校も視野に入れましょう。中途半端な時期の転校は子どもへの負担が大きいので、なるべく見通しを立てておくのが大切です。

2. 学費の会社負担を確認する

駐在員パッケージに学費補助が含まれているかで選択肢が大きく変わります。年間S$40,000以上のインターを自費で通わせるのはかなりの覚悟が必要。会社負担の上限額・対象校を赴任前に必ず確認しましょう。

3. 子どもの英語力を把握する

インターナショナルスクールは入学時にアセスメント(英語力テスト)があります。英語がまったくできない状態でも受け入れてくれる学校はありますが、EAL(English as an Additional Language)クラスに追加費用がかかることが多いです。

4. 通学の利便性を考える

スクールバスは月額S$200〜400程度。日本人学校のバスはS$305/月です。住む場所と学校の場所をセットで考えないと、毎朝の通学が大変になります。

5. ウェイティングリストを想定しておく

UWCSEAやTanglin Trustなどの人気校は1〜2年のウェイティングリストがあることも。「移住が決まってから申し込み」では間に合わないので、検討段階から情報収集と仮申し込みを進めましょう。

まとめ:家族の方針を先に決めてから学校を選ぶ

シンガポールの学校選びで大事なのは、「子どもにどんな教育を受けさせたいか」という家族の方針を先に決めることです。選択肢が多すぎて情報に振り回されがちですが、以下の3ステップで考えるとすっきりします。

  1. 将来の進路:日本の学校に戻る?海外の大学を目指す?
  2. 予算:年間の教育費はいくらまで出せる?会社負担はある?
  3. 子どもの適応力:英語力はどのレベル?環境の変化に対応できそう?

シンガポールは教育の質が全体的に高いので、どの選択をしてもお子さんにとって貴重な経験になるはずです。不安があれば、実際にスクールツアーに参加して雰囲気を見てみるのが一番です。

※この記事の情報は2026年3月時点のものです。学費・制度は変更される可能性がありますので、最新情報は各学校・MOEの公式サイトでご確認ください。

シンガポールのホテル・宿泊

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この記事を書いた人

シンガポール在住の外資系OL。移住のリアルを現地から発信しています。

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