シンガポールで車を持つ費用|COE制度と世界一高い車の真実

シンガポールのCOE制度と高額な車の価格

シンガポールで車を持つ費用|COE制度と世界一高い車の真実

シンガポールに来て最初に衝撃を受けたことのひとつが、車の値段。日本で200万円台で買えるトヨタ・カローラが、シンガポールではSGD 150,000以上(約1,700万円)するって聞いたとき、正直「嘘でしょ?」って声が出た。でもこれ、本当の話なんです。

シンガポールは「世界で最も車が高い国」として知られていて、その理由は独自のCOE制度にある。今回は、シンガポールで車を持つとどれくらいお金がかかるのか、リアルな数字で整理してみます。

シンガポールの車の値段、聞いた瞬間に固まった人多いと思いますが、私もまさにそれ。2023年9月、Orchardのトヨタショールームに同僚のDavidと冷やかしで入ったら、普通のカローラAltisが「SGD 175,000から」って書いてあって。電卓叩いて約2,000万円って出た瞬間、思わず「これ桁間違ってない?」って店員さんに二度聞きした。。Davidは「これでも先月より上がってるよ」とケロッとしてて、シンガポール人の金銭感覚に改めて震えた日でした。結局その日は何も買わず、隣のION Orchardでカヤトースト食べて帰宅。MRT最強って心から思った瞬間。

目次

なぜシンガポールの車はこんなに高い?COE制度とは

シンガポールで車が異常に高い最大の理由がCOE(Certificate of Entitlement)。日本語にすると「車両所有権証書」で、車を所有する権利を入札で購入する制度です。

国土が小さいシンガポールでは、交通渋滞を防ぐために車の総数を政府が厳しく管理している。車を買いたい人は、まずこのCOEを競り落とさないといけない。しかもCOEの有効期限は10年間。10年経ったら再びCOEを更新するか、車をスクラップにするかの二択になる。

2025〜2026年時点のCOE価格の目安はこんな感じ。

カテゴリ対象COE価格の目安
Cat A排気量1,600cc以下 / 電気自動車(130bhp以下)SGD 90,000〜110,000
Cat B排気量1,600cc超 / 電気自動車(130bhp超)SGD 140,000〜170,000

入札制なので価格は毎回変動する。需要が高まると一気に跳ね上がることもあって、過去にはCat BがSGD 170,000を超えたこともある。COEだけで日本の新車が余裕で買える値段…。

トヨタ・カローラの購入費用を分解してみる

具体的にトヨタ・カローラ(Cat A)を例に、シンガポールでの購入総額を見てみよう。

項目金額(SGD)
車両本体価格約50,000
COE約100,000
ARF(追加登録料 / OMVの約100%)約25,000〜30,000
物品税(OMVの20%)約5,000〜6,000
登録料220
合計約150,000〜170,000

日本円で約2,000万円。日本でカローラを買えば約250万円だから、シンガポールではおよそ8倍の価格になる。車体そのものよりCOEのほうが高いという逆転現象が起きているのがシンガポールの現実です。

毎月の維持費もかなり重い

買って終わりじゃないのが車の怖いところ。シンガポールで車を持つと、毎月これだけかかる。

項目月額目安(SGD)
ローン返済1,500〜2,000
自動車保険150〜300
ガソリン代200〜400
駐車場(HDB100〜300
駐車場(コンド/CBD)300〜500
道路税50〜100
ERP(電子料金徴収)50〜100
メンテナンス100〜200
合計約2,150〜3,900

日本円にすると月25万〜45万円。日本で車を持つ維持費が月3〜5万円程度と考えると、その差は歴然。私の周りでも「車は完全に贅沢品」という認識の人がほとんどです。

車なし生活の代替手段と費用比較

じゃあ車がないと不便なのかというと、シンガポールではまったくそんなことはない。むしろ公共交通とGrabの組み合わせが最強。

移動手段月額目安(SGD)備考
MRT + バス100〜150通勤含む日常利用
Grab(配車アプリ)300〜600週3〜5回利用の場合
カーシェア(GetGo等)利用時間による週末ドライブ向き
MRT + Grab併用400〜750車の1/4以下の費用

MRTとバスだけなら月SGD 150以下。Grabを週に何度か使っても月SGD 750程度で収まる。車を所有する場合の1/3〜1/5のコストで済む計算になる。交通機関の詳しい使い方はMRT・バスの乗り方ガイドにまとめているので参考にどうぞ。

それでも車を持つべきケースはある?

正直、ほとんどの在星日本人に車は必要ない。でも、こんな場合は検討の余地があると思う。

  • 小さい子どもが複数いる家庭:ベビーカー+荷物でMRTはかなり大変。毎日の送迎がある場合は車のメリットが大きい
  • 仕事で頻繁に移動が必要:営業職など、一日に複数箇所を回る場合はGrabだと割高になることも
  • マレーシアへの頻繁な越境:JBへ週末買い出しに行く家庭は、車があると便利

逆に、単身や夫婦だけの世帯であれば車は完全にオーバースペック。その分のお金を移住の初期費用生活費に回したほうがずっと賢いと思う。

私の周りの「車を持つ/持たない」リアル

私自身、シンガポールに住んで何年か経ちますが、車を所有している日本人の友人は本当に少ないです。たまに駐在員のお家で「会社が車両費を全額負担してくれる」というケースは見ますが、自費で持っている人はほぼ見たことがありません。同僚も「GrabとMRTで完全に事足りるし、車の月維持費1ヶ月分でGrab半年分乗れる」と言って、購入を諦めていました。私自身、平日はオフィスまでMRT1本で着くので車の必要性をまったく感じていません。週末のレジャーで欲しくなる瞬間はあるものの、その時はカーシェアで十分というのが現地で暮らしてみての本音です。

よくある質問

Q. 中古車なら安く買える?

シンガポールの中古車は日本ほど安くならない。COEの残り期間が価格に大きく影響するため、残り3〜4年のCOEでもSGD 70,000〜100,000することが珍しくない。「中古なら手が届く」とは思わないほうがいいです。

Q. 電気自動車(EV)のほうがお得?

シンガポール政府はEV普及を推進していて、ARFのリベートなど優遇措置はある。ただしCOEの仕組みは同じなので、総額が劇的に安くなるわけではない。テスラ Model 3でもSGD 150,000以上はする。

Q. 日本の免許はシンガポールで使える?

日本の運転免許は、シンガポールの免許に書き換え(コンバージョン)が可能。実技試験は免除で、基本的に書類手続きだけで切り替えられる。ただし車を買うかどうかは別問題…。

シンガポールで車を持つ よくある質問(FAQ)

シンガポールで車を持つと月いくらかかる?

新車購入で月額換算SGD 2,000〜3,500(約23〜40万円)が目安です。COE・車両本体・保険・ロードタックス・ERP・駐車場代を合算した数字で、年間約300〜450万円の支出です。維持費だけでも日本の車所有の3〜5倍になります。

COE(車両登録権)とは?

シンガポールで車を登録するための10年間の権利で、2週間に1度のオークションで価格が決まります。2026年時点でカテゴリBは約SGD 120,000(約1,400万円)。10年後に更新するかスクラップの選択になります。

シンガポールでは車を持たない方が合理的?

ほとんどの人にとって答えはYesです。MRT・バス・タクシー・Grabの組み合わせで十分生活でき、週末のレジャーもカーシェア(GetGo、Tribecar)で月SGD 200〜400で対応可能。車を持つ費用より圧倒的に安く抑えられます。

日本の運転免許でシンガポールで運転できる?

国際運転免許証(ジュネーブ条約)で最大12ヶ月運転可能です。12ヶ月以上滞在する場合は、日本の免許証+翻訳証明でシンガポールの免許証への書き換え申請が必要になります。書き換えは実技試験なしで手続きできます。

EP保持者でも車をローンで買える?

可能ですが、ローン上限が車両価格の60〜70%(車両OMVによる)、返済期間は最長7年と日本より制約が厳しいです。頭金として車両価格の30〜40%+COEの実額支払いが必要なため、まとまった初期資金が必要です。

💭 あやかメモ:車持ってる友達のリアル家計

同じコンドに住む台湾人ママ友のJessicaがHonda Vezel持ってるんですけど、月の維持費が「ガソリン込みでSGD 1,500〜1,800くらい」って言ってた。これ家賃かよ。。しかも駐車場代がコンドで月SGD 200、オフィスのCBDエリアで停めると1日SGD 30とか平気で取られる。Jessica曰く「子供2人いなかったら絶対持たない」って。独身OLが見栄で持つもんじゃないなと心底思いました。

まとめ:シンガポールでは車は「超贅沢品」

シンガポールで車を持つということは、購入に約2,000万円、維持に月25〜45万円を覚悟するということ。日本とは完全に別次元の出費になる。よほど高収入でない限り、MRT + バス + Grabの組み合わせが圧倒的にコスパがいい。

私自身、シンガポールに来てから一度も車を持ったことがないけれど、不便を感じたことはほぼない。電車もバスもきれいで時間通りだし、Grabを呼べば数分で来る。シンガポールの物価は全体的に高いけれど、交通費に関しては「車を持たない」という選択をするだけで大幅に抑えられる。


※この記事の情報は2026年4月時点のものです。COE価格や税制は頻繁に変動するため、最新情報はLTA(陸上交通庁)の公式サイトでご確認ください。記載の日本円換算は1 SGD=約115円で計算しています。

📅 更新履歴

2026年5月更新:直近2026年4月のCOE入札でCat BがSGD 152,000まで一旦落ち着きました。去年のピークSGD 170,000台からは少し下がった印象。とはいえ、Grabのプレミアム使い倒した方が圧倒的に安いという結論は変わらず…。

シンガポールの交通・フェリー

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この記事を書いた人

シンガポール在住の外資系OL。移住のリアルを現地から発信しています。

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